【フランス語B2必須スキル】小論文(argumentation)の書き方①

ペルピニャン 町並み

こんにちは(^O^)

今回はフランス語検定DELFのレベルB2の試験で必須スキルとなるargumentationについて解説します。

B1までは何となくの勉強でできてもB2になったら途端に難易度が上がりますが、加えてフランス語以外にも必要なスキルも増えていきます。

このargumentationとはどういったものなのか、どうやって身につけるものなのかについて紹介するのでB2を目指している人はじっくり読んで身につけるようにしましょう。

なお、DELF?B2??とフランスの試験についてよく分からない方はこちらをご覧ください。



argumentationとは?

まずargumentationとは何かについてですが、これは小論文のことです。

つまり自分の意見を根拠を立てて論理的に説明するためのテクニックと言えます。

日本でも大学入試科目として出るところがありますが、私はなかったのでフランスに来てこの書き方を学びました。

なぜフランス語の試験でこの書き方が必要になるかというと、DELFのB2を合格すると外国人がフランスの大学に編入するときにフランス語の試験は免除されます。

つまりB2を持っているということはフランスの大学に通っても大丈夫と考えられています。

大学では高度な学問を学ぶため論理的に自分の意見をまとめる力がないと難しいと言えるため、試験にも導入されているのです。

試験のどの部分に出るの?

フランス語の試験であるDELF、DALFには

・聞く

・読む


・書く


・話す

の4科目があり、各25点で4科目の合計が50点以上ならば合格となります。

しかし1科目でも5点以下があれば他の3科目が満点であろうと不合格になります。

この4科目の中でargumentationが必要になるのは書く、話すの2つです。

つまり100点中50点がこのスキルに関わってくるのです。

必ず書く、話すの試験で必要になるとは限りませんが、このスキルが使えなければ合格がかなり難しくなることは容易に想像できます。

argumentationの書き方

それではいよいよ書き方について説明します。

まずは大まかな書く順番を見てみましょう。

①導入

②本論


③結論

この3つです。

ここからは実際の例を見ながらそれぞれのパートについて詳しく見て行きましょう。

①導入

まずは話の導入部分を相手に説明します。

例えば「原子力発電について意見を述べなさい」という試験問題だったとしたら、

フランスはグラスゴーにて開催されたCOP26を受けて原子力発電の設置を進めることを決定しました。

と原子力発電がテーマであることを最初の一文で話します。

そしてその一文を受けて自分は何を話したいのかを説明します。

地球温暖化を防ぐために有効な手段ではありますが、日本人の私からすると福島原発事故のこともあるので不安に感じるため果たして原子力発電は推し進めるべきなのか考えます。

これで原子力発電をするべきかどうかについて話すことを示しています。

そしてこれからどういった流れで話を進めるのかを説明します。

そこで原子力発電のメリットとデメリットをそれぞれ考察して最後にまとめとして自分の意見を述べたく思います。

このように書くことで今から本論を展開し、最後の結論を述べるという流れを明示しています。

これで導入は終わりです。

まとめるとこのようになります。

フランスはグラスゴーにて開催されたCOP26を受けて原子力発電の設置を進めることを決定しました。
地球温暖化を防ぐために有効な手段ではありますが、日本人の私からすると福島原発事故のこともあるので不安に感じるため果たして原子力発電は推し進めるべきなのか考えます。
そこで原子力発電のメリットとデメリットをそれぞれ考察して最後にまとめとして自分の意見を述べます。

導入はあくまで全体のテーマと話の流れを伝えるだけなので数行で十分です。

②本論

ここからが大事なポイントです。

導入部分で説明した考察する内容を具体的に提示します。

今回の例では原子力発電のメリットとデメリットでした。

そこで本論はメリットとデメリットの2つの段落から構成することとなります。

メリットとデメリットはそれぞれ3つずつ挙げれば十分です。



ここでは

メリット

・少ない燃料で多くの電力が作れる

・火力発電のように二酸化炭素を排出しないので温暖化の防止になる

・運用コストが他よりも安く、電力も安く供給できる



デメリット

・放射性廃棄物の危険性

・発電所が事故にあった場合の被害

・テロの標的になる

といったことを挙げることにします。

ただこれらを列挙しただけでは内容もスカスカになってしまうので少なくともそれぞれ一言添えるようにしましょう。

文章にすると以下のようになります。

まず原子力発電のメリットは少ない燃料で多くの電力が作れることです。
火力発電の場合は燃料を大量に燃やすことで発電をしています。
しかしその燃料も有限であるため遠くない未来に燃料は尽きてしまいます。
しかしウランを使った原子力発電は少量で大量の電気を作れるので長期的に電力を供給することができます。
二つ目は温暖化の防止になることです。
現在問題となっている地球温暖化は火力発電が排出するガスが原因の一端を担っています。
一方で原子力発電はガスを排出しないため温暖化の悪化を防ぐことにつながります。
三つ目は経済的に良いという点です。
運用コストの面で見ると他の発電方法よりも安いのが原子力発電の特徴です。加えて大量の電気を生み出すことができるので結果として低価格で電力を供給することができます。

一方でデメリットも存在します。
まず放射性廃棄物の危険性です。
原子力発電で発電すると放射性廃棄物が出てきます。
これは非常に危険なもので長期間厳重に保管する必要があります。
そのような危険なものの保管を喜んで引き受けるところもなく処分が大きな問題となっています。
二つ目は事故が起こってしまった場合、被害が長期にわたる点です。
私が住む日本では2011年に福島の原子力発電所が事故を起こしました。
それによって近隣住民は避難を余儀なくされて今なお帰れない人がたくさんいるほど影響を与える事故となりました。
ロシアのチェルノブイリ原発事故も土地が放射線に汚染されてしまい長期にわたって被害を受けています。
このように一度の事故でも多くの人が故郷に長年帰れなくなるほど多大な影響を及ぼします。
三つ目はテロの標的になる可能性がある点です。
二つ目で紹介したように原子力発電は広範囲に長期間被害を与えてしまうためテロの標的になってもおかしくありません。
特にフランスでは2015年のパリの同時多発テロ事件などたびたびテロが起きているため、今後原子力発電所を増やすということはその標的を増やすことになる恐れがあります。

根拠として実例や数値を用いると説得力が増します

ここはあくまでメリットとデメリットを紹介するところなので自分の意見は入れてはいけません

③結論

メリットとデメリットを本論で挙げた後は結論となります。

結論ではまずメリットとデメリットを簡単にまとめます

以上のことから原子力発電は少量の燃料から地球温暖化の原因となるガスを出さずに大量の電気を安価で提供できる一方で、その燃料の取り扱いが非常に困難なものであり発電所自体も事故やテロによって広範囲で長期的に負の影響を与えかねない存在ということが分かりました。

それぞれの列挙したものを一文でまとめました。

このように無理しなくてもメリットとデメリットそれぞれ一文でまとめてもいいです。

そしてこのまとめを受けて自分がどう思うのか、これを受けて自分はどうしたいのかを述べます。

これを受けて私は原子力発電のみに頼らず他の方法も模索すべきだと感じました。今後は風力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーに着目して調べて行きます。

他の方法の可能性を提示してそれが再生可能エネルギーであることを明かしてから次の展開へと続くようにして終わります。

まとめるとこのようになります。

以上のことから原子力発電は少量の燃料から地球温暖化の原因となるガスを出さずに大量の電気を安価で提供できる一方で、その燃料の取り扱いが非常に困難なものであり発電所自体も事故やテロによって広範囲で長期的に負の影響を与えかねない存在ということが分かりました。
これを受けて私は原子力発電のみに頼らず他の方法も模索すべきだと感じました。
今後は風力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーに着目して調べて行きます。



これらをすべてつなげるとこのようになります。

フランスはグラスゴーにて開催されたCOP26を受けて原子力発電の設置を進めることを決定しました。
地球温暖化を防ぐために有効な手段ではありますが、日本人の私からすると福島原発事故のこともあるので不安に感じるため果たして原子力発電は推し進めるべきなのか考えます。
そこで原子力発電のメリットとデメリットをそれぞれ考察して最後にまとめとして自分の意見を述べます。

まず原子力発電のメリットは少ない燃料で多くの電力が作れることです。
火力発電の場合は燃料を大量に燃やすことで発電をしています。
しかしその燃料も有限であるため遠くない未来に燃料は尽きてしまいます。
しかしウランを使った原子力発電は少量で大量の電気を作れるので長期的に電力を供給することができます。
二つ目は温暖化の防止になることです。
現在問題となっている地球温暖化は火力発電が排出するガスが原因の一端を担っています。
一方で原子力発電はガスを排出しないため温暖化の悪化を防ぐことにつながります。
三つ目は経済的に良いという点です。
運用コストの面で見ると他の発電方法よりも安いのが原子力発電の特徴です。
加えて大量の電気を生み出すことができるので結果として低価格で電力を供給することができます。

一方でデメリットも存在します。
まず放射性廃棄物の危険性です。
原子力発電で発電すると放射性廃棄物が出てきます。
これは非常に危険なもので長期間厳重に保管する必要があります。
そのような危険なものの保管を喜んで引き受けるところもなく処分が大きな問題となっています。
二つ目は事故が起こってしまった場合、被害が長期にわたる点です。
私が住む日本では2011年に福島の原子力発電所が事故を起こしました。
それによって近隣住民は避難を余儀なくされて今なお帰れない人がたくさんいるほど影響を与える事故となりました。
ロシアのチェルノブイリ原発事故も土地が放射線に汚染されてしまい長期にわたって被害を受けています。
このように一度の事故でも多くの人が故郷に長年帰れなくなるほど多大な影響を及ぼします。
三つ目はテロの標的になる可能性がある点です。
二つ目で紹介したように原子力発電は広範囲に長期間被害を与えてしまうためテロの標的になってもおかしくありません。
特にフランスでは2015年のパリの同時多発テロ事件などたびたびテロが起きているため、今後原子力発電所を増やすということはその標的を増やすことになる恐れがあります。

以上のことから原子力発電は少量の燃料から地球温暖化の原因となるガスを出さずに大量の電気を安価で提供できる一方で、その燃料の取り扱いが非常に困難なものであり発電所自体も事故やテロによって広範囲で長期的に負の影響を与えかねない存在ということが分かりました。
これを受けて私は原子力発電のみに頼らず他の方法も模索すべきだと感じました。
今後は風力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーに着目して調べて行きます。

何となくの話題で作ってみましたが、結構長くなってしまいました。

筆記試験で出た場合は文字数制限があるため多すぎる場合は本論の論拠を省くなどして減らしましょう。

まとめ

以上のようにargumentationは導入、本論、結論の順番で論理的に書く方法です。

こうやって聞くと流れは至ってシンプルに思います。

まずはこの3つの流れを覚えましょう。

この流れさえ覚えてしまえばあとは型にはめていけばいいので実はかなり楽になります。

反対に試験管もこの流れで展開すると思っているので守らないと試験管を混乱させてしまい自分の実力をちゃんと見てもらえなくなります。

しかしいざ自分で書いてみるといきなり今回紹介したようには書けないかもしれません。

ということで次回は具体的な書き方を紹介します。

それでは(^^)/~~~

ちなみにこの記事も導入、本論、結論の順番になっているのに気が付きましたか?

それに気付けただけでも大きな前進ですよ!!

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