こんにちは(^O^)
青森の祭りと言ったらねぶた祭りが頭に浮かびます。
一生に一度は見てみたいと思っていたので思い切って三大ねぶた祭りを一気に回ってきました。
ねぶたとねぷたの違いも行く前は分かりませんでしたが、今でははっきり違いが分かるほどそれぞれが個性的なものでした。
ここではねぶた祭りに関する紹介と実際に行ってみた時の様子を紹介します。
ねぶた祭りは東北三大祭りの一つで、残りの仙台七夕まつりと秋田竿燈まつりの様子はこちらをご覧ください。
ねぶた祭りとは?
ねぶた(佞武多)祭りは毎年8月に開催される青森県のお祭りで、実は県内で何か所も開催されています。
ねぶたと呼ばれる巨大な作り物に明かりを灯し、パレードのように町を行進します。
その由来は諸説ありますが、七夕のねぶり流しと呼ばれる行事だと考えられています。
ねぶり流しは夏の眠気や厄などを灯篭に灯して川に流すもので、この灯篭が発展してねぶたになったと言われています。
そしてねぶりが訛ってねぶたと呼ばれるようになります。
その訛り方が地域によって異なり、ある場所ではねぶたと呼ばれ、また別の場所ではねぷたと呼ばれています。
そのためねぶたとねぷたは地域による呼び名の違いだと言えます。
青森三大ねぶた祭りとは?
青森各地で開催されているねぶた祭りの中でも特に有名なのが
・ねぶた祭:青森市
・ねぷた祭:弘前市
・立佞武多祭:五所川原市
の三つです。
新青森駅にはそれらの小型展示がされています。
左からねぷた、立佞武多、ねぶたの順で並んでいます。
このように見ると三者三様それぞれ見た目が違うことが分かります。
ここからはこれら三つの違いを紹介します。
青森ねぶた祭
開催場所 | 青森市 |
開催期間 | 8月2~7日の夜 (7日のみ昼運行+夜海上運行) |
参加団体 | 23 |
コース数 | 1(青森市街地) |
ねぶたのタイプ | 人形型 |
特徴 | 立体的で横に大きい |
表現されている内容 | 勝鬨(かちどき) |
掛け声 | ラッセラー |
保管場所 | ねぶた小屋 ラッセランド |
見学可能施設 | ねぶたの家 ワ・ラッセ |
開催地の青森市の観光モデルコースはこちらをご覧ください。
ねぶた祭りと言われてイメージするのが青森市のねぶたです。
サイズは幅9m、高さ5m、奥行き7mと土台が大きく横に広いのが特徴です。
これは電線を考慮しての規定とされた結果生まれた特徴とも言われています。
そして立体的に組み立てられている人形型で正面だけでなく背後も迫力があります。
ねぶたで表現されているものは戦で勝ったときの勝鬨(かちどき)が表現されています。
実はこれは和紙で作られており、中には電球が設置されています。
その電力は台車にあり、それも含めると重さは4トンもあります。
他にもこれよりも小型のねぶたも一緒に運行します。
8月1日前夜祭が行われ、8月2日から6日は青森市街地を夜に運行しライトアップされたねぶたを見ることができます。
2日から5日に審査が行われ6日にねぶた大賞が発表されます。
8月7日の最終は午後に町を運行し、夜は花火大会と共に上位入賞ねぶたを4台船に浮かべます。
この海に浮かべるのはねぶたの由来で紹介したねぶり流しの灯篭流しが起源だとも言われています。
また、青森ねぶた祭の特徴として跳人(はねと)と呼ばれる存在です。
これはねぶたと一緒に踊り歩く人のことで、浴衣や花笠などから成る専用の衣装を着ます。
そしてこの跳人衣装を着ていれば誰でも参加できるのは特徴であり魅力の一つでもあります。
衣装はセットで売られており、レンタルをしているところもあります。
跳人は鈴を身に着けて踊るのでその音が美しくもありますが、観客に渡すこともあります。
私が見た時は小さな子供がたくさんもらっていますしたが、この鈴は幸せを呼ぶ鈴と呼ばれています。
青森ねぶた祭体験記
私は最終日の昼運行と花火大会に行ってきました。
この日は13時から運行スタートでしたが、平日の昼間だったためか場所取りは困りませんでした。
私はコーナーを曲がった直後のところの日陰に座りました。
有料席もありますが、今回のように平日の昼間ならば不要のようです。
しばらくするとねぶたがやってきました。
やはり横に大きく立体的なので迫力がありました。
ライトアップされていないねぶたが町を行くのはこの日だけなので貴重です。
ねぶたの運行は団体ごとに行われ、最終日は入賞順になっていました。
大型ねぶただけでなく小型ねぶたもあり、The Alfeeのねぶたもありました。
実は秋田の竿燈まつりでも提灯で登場していました。
どうやらデビュー50周年を記念してのことだったようです。
ねぶた以外にもお囃子や
跳人も団体によって個性が出ているので毎回新鮮な気持ちで見られました。
特に跳人は楽しそうに文字通り跳ねていて見ているこちらも楽しい気持ちになりました。
海に浮かぶねぶた
昼運行が終わった後は青森湾で花火大会がありました。
海辺には公園があり、開始時間の1時間半に行ったのにも関わらず人でいっぱいで場所がありませんでした。
先ほど紹介した通り夜は4台のねぶたが船に乗って海の上を行き来するのですが、この距離からは何かが光っているのが分かる程度でどのねぶたなのかは見えませんでした。
花火も打ちあがったのですが私がいたところではねぶたと花火に距離があり一緒に見ることはできませんでした。
これは有料席で見た方がよかったように思いますが、有料席も場所によっては花火とねぶたを一緒に見られない可能性があるように感じました。
加えて花火は5分上がって5分準備のインターバルでずっと打ちあがり続けるわけではないのでじれったかったです。
花火とねぶたのツーショット
花火も海上ねぶたも堪能できないので早々に場所を離れました。
そして見に行ったのがねぶたの制作会場です。
実はねぶたの制作はみんな同じエリアで行われます。
最終日ということで製作所前ではみなさん花火を見ながら飲んでリラックスしていましたが、ライトアップされたねぶたは自由にじっくり見ることができるのでこちらを花火の代わりに堪能しました。
そして花火に近い製作所を見つけて取った結果、無事ねぶたと花火のツーショットが撮れました。
弘前ねぷた祭
開催場所 | 弘前市 |
開催期間 | 8月1~7日の夜 |
参加団体 | 24 |
コース数 | 2(駅前、土手町) |
ねぶたのタイプ | 扇型、人形型 |
特徴 | 扇形で平面 |
表現されている内容 | 出陣 |
掛け声 | ヤーヤドー |
保管場所 | 町内各広場 |
見学可能施設 | 津軽藩ねぷた村 |
青森市の南西にある弘前市はお城が残る町でレトロな建物も残されています。
お店ごとに異なるアップルパイ有名で専用のマップがあるほどです。
詳しい観光情報はこちらをご覧ください。
そんな弘前市はねぶたではなくねぷたと呼んでいます。
一番の特徴は平面に描かれている点です。
表は鏡絵と呼ばれ三国志や水滸伝などの武者が描かれており躍動感ある動的な絵が特徴で戦に赴く時の出陣を表現していると言われています。
対する裏面は見返り絵と呼ばれ、美人画や水墨画が描かれた品のある静を感じる絵が描かれています。
扇形のねぷただけでなく、立体的な組ねぷたも多数参加しており、大小合わせると80台も練り歩く県内最大数を誇ります。
青森市のように跳人はいませんが、代わりにダンスなどを披露する団体もあります。
また運行の最初に津軽強情張大太鼓と呼ばれる直径3.3mもある巨大な太鼓が先導するのも他にはない特徴です。
ちなみに最終日の7日は岩城川沿いの土手を運行し、最終的にはねぷたおくりという燃やすなぬかびと呼ばれています。
弘前ねぷた祭体験記
弘前市のねぷた祭は日によって駅前かその西にある土手町かのどちらかのコースになりますが、私が訪れた時は駅前コースの日でした。
その中でもショッピングセンターのヒロロの先の交差点から見ることにしました。
青森市同様に有料席がありますが、そこでなくても早めに行けば場所を取ることはできました。
ちなみに私は開始1時間半前には場所を取りました。
他の都市と違って面白かったのは、交通規制の時間になった瞬間多くの人が道路上の場所に駆け足で座りに行ったところでした。
何度も見に来ている地元の人だからこそ知っていることなのだと感じました。
時間になって最初に来たのが先ほど紹介した津軽強情張大太鼓です。
その巨大な太鼓が鳴らす音はまるで巨人が歩いているかのような重厚感がありました。
ついにやっていたねぷたは高さ最大9mという青森市のよりも倍近く高いので違った迫力がありました。
しかもその上には人が乗っているのも大きく違います。
また、交差点は場所が広いので回転して表裏の絵を見せてくれるところが多かったです。
中には観客席に接近して傾けるところもありました。
他の2都市でもこれはありましたが、弘前市が台数が多い分その回数も多く感じました。
立体的な組ねぷたは小型ではありますが。ご当地キャラクターやパリオリンピックにちなんだものもありました。
跳人はいませんが代わりにダンスや剣舞を披露しており違った趣を感じました。
話は前後しますが、青森市のねぶたは保管兼製作所が一か所にまとめられていましたが、弘前市は街中の広場など転々としており、昼間は見学可能です。
そのため夜の運行に向けて保管場所から移動する様子を見ることができました。
青森市のねぶたと違って高さがあるため電線などに気を付けなければならず、夜の運行でも電線を持ち上げるさしまたという役割を持つ人もいます。
五所川原立佞武多祭
開催場所 | 五所川原市 |
開催期間 | 8月4~8日の夜 |
参加団体 | 16 |
コース数 | 1(立佞武多館~駅前) |
ねぶたのタイプ | 人形型 |
特徴 | 最高23mの巨大ねぷた |
表現されている内容 | 戦中 |
掛け声 | ヤッテマレ |
保管場所 | 立佞武多の館ほか |
見学可能施設 | 立佞武多の館 |
最後に紹介するのは弘前市から北に行ったところにある五所川原市で行われる立佞武多(たちねぷた)です。
最大の特徴はビル7階に相当する高さ23mもある巨大なねぷたです。
このサイズは3台のみで普段は立佞武多の館という施設に保管され見学できるようになっています。
その他にも立佞武多は運行しますが、サイズはそれよりも小さくなります。
この高さの由来は明治~大正時代にまでさかのぼります。
当時の豪商や大地主が力を示す方法として夏祭りに山車を出すようになったのですが、それがエスカレートして高さを出すようになりこの高さまで至ったのです。
当時は道で出会えば道を譲れとケンカが起こり相手のねぷたを壊すこともあり、その時にやってしまえという言葉が掛け声のヤッテマレの起源となっています。
その後は電線の登場により低くなり、戦争により廃れてしまいました。
平成5年に巨大ねぷたの台座の設計図が見つかり、翌年劇で7mのねぷたを登場させたことをきっかけに当時のねぷたを復活させようという動きが生まれ、平成10年に復活を果たしました。
そのため現在の形の祭りとしては比較的新しいものと言えます。
立佞武多の館に行ってみた
青森市、弘前市同様に祭り開催時期以外でもねぶたを見られる施設が五所川原市にもあります。
それが立佞武多の館です。
建物に入るとまずお土産屋さんがあり、その先の受付でチケットを購入すると展示を見ることができます。
入ると早速3台の巨大立佞武多を見ることができます。
足元から間近で見るとその大きさに圧倒されます。
そしてエレベーターに乗って上の階に行くと立佞武多館の周りを歩きながら立佞武多の歴史や解説などの展示物を見ることができます。
立佞武多の背後などの細かい装飾を見ることができるのでおすすめです。
また、2階では絵画の展示の企画展を行っており時期によって様々な催し物を楽しめるのも魅力だと感じました。
立佞武多祭体験記
まず五所川原市に行くときの注意として電車で行く場合はSuicaなどの交通系ICカードが使えません(執筆時点)。
というより、自動改札機はなく有人改札です。
そのため券売機で切符を買う必要があります。
大事なのは帰りの切符をあらかじめ買っておくことです。
そうでないと帰りは券売機の列で待たされ、次に電車を待つのに待たされることになります。
私は弘前市に宿を取っていたので帰らないといけなかったのですが、最終電車が21時半とかなり早い時間だったので五所川原駅に着いたら真っ先に帰りの切符を買いました。
結果としてそのおかげで無事に帰れたので、同じように他都市から電車で来る場合は注意が必要です。
17時半、まばらだった人たちが立佞武多の館の前に密集しました。
建物の中ではなく外にです。
その理由はこちらです。
なんと窓だと思っていたところが動き、開放されました。
ここからあの立佞武多が出陣するのです。
開放されるところ見たところで移動し、今回の見学の場所は立佞武多の館のすぐ近くの交差点にしました。
理由は弘前市のねぷた祭の時同様に交差点のような広いところならば回転などパフォーマンスを見せてくれるだろうと考えたためです。
いよいよ始まった運行は立佞武多だけれども小型のものでした。
これも立派で綺麗なので見れてよかったと感じさせます。
青森市のねぶたと同じタイプの人形型もあり、予想通り回転もしてくれました。
お囃子やダンスも続き、ついに立佞武多の館からあの姿が!!
超大型ねぷた出陣です。
実際に20m級の佞武多が人力で動いていることに感動さえしました。
そしてこの大きさは他の追随を許さないと言わんばかりの圧倒的な迫力がありました。
周囲の建物なんて眼下に下ってしまうほどの高さで巨人が町に来たかのようでした。
ちなみに土台にある漢雲は右から読んで雲漢=天の川という意味があり、七夕が由来の祭りであることを感じさせます。
上の立佞武多はこの年に作られた新作の閻魔です。
毎年作られるわけではないので、タイミングが良かったです。
3台の巨大立佞武多が最後で丁度私がいた場所が一番早く終わりました。
時間にして1時間でした。
そこから事前に調べた裏道で駅に大急ぎで向かいました。
駅に着くと改札は駅員さんによって封鎖されており、混雑を避けるために並ぶことになりました。
あらかじめ帰りの切符を買っていたので列の前の方にいることができ、無事に20時半頃の電車に乗って弘前に帰ることができました。
帰りの切符と見る位置さえ考えれば最終電車よりも1時間近く早く帰れることが分かりました。
ぜひ参考にしてください。
金魚ねぶた
以上で青森三大ねぶた祭りの紹介と体験記は終わりですが、おまけとして金魚ねぶたについて紹介します。
金魚ねぶたは手に持つ提灯くらいの大きさで運行で子供たちが持っていたり、街中で飾られているところを3都市でよく見かけました。
これは津軽錦と呼ばれる種類の金魚がモデルになっており、江戸時代末期にはすでにあったと言われています。
由来は諸説ありますが、当時は高くて買えなかったことから庶民はねぶたにすることで広まりました。
金運をもたらすと言われており、夏になると弘南鉄道ではこの金魚ねぶたがたくさん展示された列車が走ります。
3つのねぶた祭りの一覧
改めて3つのねぶた祭りの概要や特徴を一覧にして載せます。
開催場所 | 弘前市 | 五所川原市 | 青森市 |
開催期間 | 8月1~7日の夜 | 8月4~8日の夜 | 8月2~7日の夜 (7日のみ昼運行+夜海上運行) |
参加団体 | 24 | 16 | 23 |
コース数 | 2(駅前、土手町) | 1(立佞武多館~駅前) | 1(青森市街地) |
ねぶたのタイプ | 扇型、人形型 | 人形型 | 人形型 |
特徴 | 扇形で平面 | 高さ23mの巨大ねぷた | 立体的で横に大きい |
表現されている内容 | 出陣 | 戦中 | 勝鬨(かちどき) |
掛け声 | ヤーヤドー | ヤッテマレ | ラッセラー |
保管場所 | 町内各広場 | 立佞武多の館ほか | ねぶた小屋 ラッセランド |
見学可能施設 | 津軽藩ねぷた村 | 立佞武多の館 | ねぶたの家 ワ・ラッセ |
日程が微妙に異なるので上手く計画を立てればすべて見て回ることができます。
まとめ
以上が青森三大ねぶた祭りの紹介と体験記です。
実際にこの目で見るとねぶたとねぷたは明らかに違うことが分かりますし、それぞれ個性や特色があって何度でも行きたいと思える魅力がありました。
ちなみにホテルは4月末の時点でどこも満室になっていたので部屋を見つけるのにかなり苦労しました。
おすすめのサイトをこの後載せておくのでぜひ旅行の計画にご活用ください。
それでは(^^)/~~~
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