こんにちは(^O^)
今回は代名動詞について解説します。
これもフランス語ならではの使い方なので始めは戸惑うかもしれませんが、実はすでに見たことがある、ここでも登場したことのある表現です。
使い方は覚えればそこまで難しくないので頑張りましょう。
今回学ぶこと
代名動詞
動詞dormirの活用
前回のレッスンはこちらをご覧ください。
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語学学校の週末の課題でクラスメイトとグループで作業をするものが出ました。
週明けには提出なので同じグループのマリアにどれくらい進んだのか電話をすることにしました。
Bonjour, je m’appelle Hanako.
おはようございます、私はハナコと言います。
Maila est là ?
マリアはいますか?
Bonjour.
おはようございます。
Non, elle dort encore.
いいえ、彼女はまだ寝ています。
Je la lève ?
起こしましょうか?
Non, quand elle se lève, vous pouvez lui dire de m’appeler ?
いいえ、彼女が起きたとき、私に電話するように言ってもらえますか?
D’accord.
分かりました。
Mais je pense que vous vous téléphonerez un peu tard parce qu’elle s’est couchée à 3 heures de matin.
しかし彼女は今朝3時に寝たので電話するのは少し遅くなると思います。
Ah, c’est trop tard.
ああ、それは遅すぎますね。
En fait, elle s’est souvenue de ses devoirs dont elle s’occupe jusqu’à demain.
実は、彼女は明日までに担当した課題を思い出したのです。
D’accord.
分かりました。
J’attends son appel.
私は彼女の電話を待ちます。
On va s’en parler.
それについて話し合います。
マリアはその後お昼過ぎに電話がかかってきました。
無事に自分の担当した範囲は終わらせたみたいでスムーズに話を進めることができました。
ギリギリに思い出して徹夜するのは彼女らしいと思いました。
解説
①代名動詞
文:Je m’appelle Hanako.
意味:私はハナコと言います。
かなり序盤に習った自己紹介の言葉ですが、実はこれが今回取り扱う代名動詞です。
代名動詞とは目的語の相手を主語と同じにすることで「自分に~する」という意味にする方法です。
今回の場合だとappelerは「呼ぶ」という意味があります。
つまり、Je m’appelle Hanako.は「私は私のことをハナコと呼ぶ」という意味になります。
ここから意味が転じて自分の名を言うフレーズになったのです。
つまり代名動詞は主語と動詞の間に主語と同じ相手の目的語を置くことになりますが、これまで習ったものとは若干ことなる部分もあるので見てみましょう。
主語 | 活用 |
Je | me |
Tu | te |
Il | se |
Elle | se |
Nous | nous |
Vous | vous |
Ils | se |
Elles | se |
実際にappelerで見てみましょう。
主語 | 活用 |
Je | m’appelle |
Tu | t‘appelles |
Il | s’appelle |
Elle | s’appelle |
Nous | nous appelons |
Vous | vous appelez |
Ils | s’appellent |
Elles | s’appellent |
母音で始まる動詞だとこのように短縮形になってしまいますが、そうでない場合は上記の形が置かれます。
今回と同じような例でje me dis queは「私は私に~と言う」という意味になりますが、そこから転じて「私は~と思う」という意味になります。
Je m’appelle Hanako. は
ジュ・マペル・アナコ
と読みます。
②「そこ」と「あそこ」
文:Maila est là ?
意味:マリアはいますか?
「そこに」は近くのものはiciで遠くの場合はlà(ラ)を使います。
話してからすればマリアは遠くにいるので後者を使っています。
道を尋ねた場合でも「あっち」と指をさしてC’est là-bas(セ・ラバ)ということもできますが、この場合のlàにも遠くのニュアンスが含まれています。
Maila est là ? は
マリア・エ・ラ?
と読みます。
③動詞dormir
文:Elle dort encore.
意味:彼女はまだ寝ています。
「眠る」はdormir(ドフミーフ)を使いますが、活用が特殊なので見ておきましょう。
現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dors | ドーフ |
Tu | dors | ドーフ |
Il | dort | ドーフ |
Elle | dort | ドーフ |
Nous | dormons | ドフモン |
Vous | dormez | ドフメ |
Ils | dorment | ドーフム |
Elles | dorment | ドーフム |
半過去形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormais | ドフメイ |
Tu | dormais | ドフメイ |
Il | dormait | ドフメイ |
Elle | dormait | ドフメイ |
Nous | dormions | ドフミオン |
Vous | dormiez | ドフミエ |
Ils | dormaient | ドフメイ |
Elles | dormaient | ドフメイ |
単純未来形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormirai | ドフミヘイ |
Tu | dormiras | ドフミハ |
Il | dormira | ドフミハ |
Elle | dormira | ドフミハ |
Nous | dormirons | ドフミホン |
Vous | dormirez | ドフミヘ |
Ils | dormiront | ドフミホン |
Elles | dormiront | ドフミホン |
条件法現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormirais | ドフミヘイ |
Tu | dormirais | ドフミヘイ |
Il | dormirait | ドフミヘイ |
Elle | dormirait | ドフミヘイ |
Nous | dormirions | ドフミヒオン |
Vous | dormiriez | ドフミヒエ |
Ils | dormiraient | ドフミヘイ |
Elles | dormiraient | ドフミヘイ |
接続法現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dorme | ドーフム |
Tu | dormes | ドーフム |
Il | dorme | ドーフム |
Elle | dorme | ドーフム |
Nous | dormions | ドフミオン |
Vous | dormiez | ドフミエ |
Ils | dorment | ドーフム |
Elles | dorment | ドーフム |
複合過去
avoir + dormi ドフミ
Elle dort encore. は
エル・ドーフ・オンコーフ
と読みます。
④「起きる」と「起こす」
文:Quand elle se lève, vous pouvez lui dire de m’appeler ?
意味:彼女が起きたとき、私に電話するように言ってもらえますか?
ここでも代名動詞が出ています。
一つ前の文でJe la lève ?(私はマリアを起こしますか?)と「~を起こす」という意味でlever(ルヴェーフ)は使われています。
しかし、その起こす相手を自分自身だとすると意味が転じて「起きる」という意味になります。
その結果、elle se lèveで「彼女が起きる」という意味になります。
人に何かお願いするときにvous pouvez~?と使うとより丁寧になります。
最初に登場したappelerも目的語は主語と違う相手なのでここでは代名動詞にはなっていません。
Quand elle se lève, vous pouvez lui dire de m’appeler ? は
コン・エル・ス・レーヴ、ヴ・プヴェ・リュイ・ディーフ・ドゥ・マプレーフ?
と読みます。
⑤代名動詞の過去形
文:Je pense que vous vous téléphonerez un peu tard parce qu’elle s’est couchée à 3 heures de matin.
意味:彼女は今朝3時に寝たので電話するのはすこし遅くなると思います。
ちょっと長い文ですが、分けると
Je pense que
vous vous téléphonerez un peu tard
parce qu’elle s’est couchée à 3 heures de matin
の三つから構成されています。
「お互いに」の代名動詞
Je pense queは何度も登場している「私は~と思う」ですね。
二つ目の部分には代名動詞が登場しています。
「電話をする」は通常のer動詞téléphoner(テレフォネーフ)ですが、目的語がvousになっています。
これは「あなた」ではなく「あなたたち」つまり、ハナコとマリアの二人を指しています。
つまり、
vous vous téléphonerez は
あなたたちはお互いに電話をする
という意味になります。
このように代名動詞で複数形になる場合は「お互いに」というニュアンスが加わります。
ここではこの先起こることなので単純未来形が使われています。
このように代名動詞の活用はこれまで使われたものをそのまま使います。
「少し」はun peu(アン・プ)を使います。
「フランス語話せる?」「ご飯もっと食べる?」など日常会話のいろんな場面の返事でも使えるので覚えておきましょう。
「(時間的に)遅く」はtard(ターフ)を使います。
前回「遅刻する」でen retardが登場しましたが、ここにもtardの文字が入っています。
反対に「時間的に早い」はtôt(ト)と言います。
代名動詞の過去形
三つ目の部分には代名動詞の過去形が使われています。
本来「寝かせる」のer動詞coucher(クッシェーフ)が代名動詞の過去形にすることで「寝た」という意味になります。
通常のer動詞の複合過去ならばelle a couchéとなるところですが、
代名動詞の場合はelle s’est couchéeのようにêtre動詞を使います。
ここで他のêtre動詞を使った活用を見てみましょう。
主語 | être動詞 | 本動詞 |
Je | me suis | couché(e) |
Tu | t’es | couché(e) |
Il | s’est | couché |
Elle | s’est | couchée |
Nous | nous sommes | couché(e)s |
Vous | vous êtes | couché(e)(s) |
Ils | se sont | couchés |
Elles | se sont | couchées |
注意すべきなのは主語の性別と数によってeやsが付く点です。
見落としやすいので注意しましょう。
Je pense que vous vous téléphonerez un peu tard parce qu’elle s’est couchée à 3 heures de matin. は
ジュ・ポンス・ク・ヴ・ヴ・テレフォネヘ・アン・プ・ターフ・パスケル・セ・クッシェ・ア・トワ・ズーフ・ドゥ・マタン
と読みます。
⑥代名動詞を使った熟語
文:En fait, elle s’est souvenue de ses devoirs dont elle s’occupe jusqu’à demain.
意味:彼女は明日までに担当した課題を思い出したのです。
ここでも代名動詞が使われていますが、これまでとは少し違います。
ここで登場している代名動詞は言わば熟語のようなものです。
意味 | 語句 | 読み方 |
~を思い出す | se souvenir de | ス・スヴニーフ・ドゥ |
~を担当する、世話する | s’occuper de | ソキュペー・ドゥ |
~をバカにする | se moquer de | ス・モケーフ・ドゥ |
を使います。
3つ目のse moquer de のようにフランス語の動詞の中には初めからseをセットにした、代名動詞でしか使わない動詞も多数存在します。
これは見分け方もないのでその都度覚えるしかありません。
細かい所の解説ですが、se souvenir deの活用はvenirと同じなのでここで使われている代名動詞の過去形でも過去分詞はvenirをベースにしたものになっています。
久しぶりに登場した関係代名詞dontはdeに対応するものでした。
今回はs’occuper de ses devoirsのde ses devoirsが二つの文の共通点となったためdontになっています。
関係代名詞のdontについてはこちらをご覧ください。
「~までに」の表現
「~までに」と期限を言うときはjusqu’à(ジュスカ)を使います。
ベースはjusqueで、月を言うときはjusqu’en janvierのようにenを使います。
また応用ではありますが、文章を置きたい場合はjusqu’à ce que + 文(接続法)で言うことができます。
例
J’attends ici jusqu’à ce qu’il vienne.
私は彼が来るまでここで待ちます。
反対に「~以降」と言う場合は
語句 | 読み方 |
à partir de | ア・パフチーフ・ドゥ |
à compter de | ア・コンテーフ・ドゥ |
を用います。
例
Je vais en France à partir de ce week-end.
私は週末からフランスに行きます。
これら二つの表現は現在から見て未来のことに対して使います。
過去を起点にする場合はdepuis(デュピュイ)を使います。
Je suis en France depuis ce week-end.
私は週末からフランスにいます。
En fait, elle s’est souvenue de ses devoirs dont elle s’occupe jusqu’à demain. は
オン・フェ、エル・セ・スヴニュ・ドゥ・セ・ドゥヴォワーフ・ドン・エル・ソキュップ・ジュスカ・ドゥマン
と読みます。
⑦「話し合う」になる代名動詞
文:J’attends son appel. On va s’en parler.
意味:私は彼女の電話を待ちます。それについて話し合います。
「電話」はun appel(アン・ナペル)です。
ここでも代名動詞が登場しています。
「話す」のparlerもse parlerになると
お互いに話す
→話し合う
ということになります。
parler deで「~について話す」となり、de ses devoirsを中性代名詞enで省略しています。
中性代名詞についてはこちらをご覧ください。
J’attends son appel. On va s’en parler. は
ジャ・トン・ソン・ナペル。オン・ヴァ・ソン・パフレーフ
と読みます。
おさらい
スクリプト
Bonjour, je m’appelle Hanako.
ボンジュー、ジュ・マペル・アナコ
Maila est là ?
マリア・エ・ラ?
Bonjour.
ボンジュー
Non, elle dort encore.
ノン、エル・ドーフ・オンコーフ
Je la lève ?
ジュ・ル・レーヴ?
Non, quand elle se lève, vous pouvez lui dire de m’appeler ?
ノン、コン・エル・ス・レーヴ、ヴ・プヴェ・リュイ・ディーフ・ドゥ・マプレーフ?
D’accord.
ダコー
Mais je pense que vous vous téléphonerez un peu tard parce qu’elle s’est couchée à 3 heures de matin.
メ・ジュ・ポンス・ク・ヴ・ヴ・テレフォネヘ・アン・プ・ターフ・パスケル・セ・クッシェ・ア・トワ・ズーフ・ドゥ・マタン
Ah, c’est trop tard.
アー、セ・トホッ・ターフ
En fait, elle s’est souvenue de ses devoirs dont elle s’occupe jusqu’à demain.
オン・フェ、エル・セ・スヴニュ・ドゥ・セ・ドゥヴォワーフ・ドン・エル・ソキュップ・ジュスカ・ドゥマン
D’accord.
ダコー
J’attends son appel.
ジャ・トン・ソン・ナペル
On va s’en parler.
オン・ヴァ・ソン・パフレーフ
新出語句
意味 | 語句 | 読み方 |
~と思う | se dire que | ス・ディーフ・ク |
あそこ | là | ラ |
あっち | là-bas | ラ・バ |
眠る | dormir | ドフミーフ |
起こす | lever | ルヴェーフ |
起きる | se lever | ス・ルヴェーフ |
少し | un peu | アン・プ |
早い | tôt | ト |
寝かせる | coucher | クッシェーフ |
寝る | se coucher | ス・クッシェーフ |
~を思い出す | se souvenir de | ス・スヴニーフ・ドゥ |
~を担当する、世話する | s’occuper de | ソキュペー・ドゥ |
~をバカにする | se moquer de | ス・モケーフ・ドゥ |
~までに | jusqu’à | ジュスカ |
~以降 | à partir de à compter de | ア・パフチーフ・ドゥ ア・コンテーフ・ドゥ |
電話 | l’appel | ラペル |
代名動詞
①目的語を主語と同じにすることで「自分に~する」という意味になる
②複数形の代名動詞は「お互いに~する」という意味になる
③熟語や代名動詞しかない動詞もある
代名動詞の作り方
主語 | 活用 |
Je | me |
Tu | te |
Il | se |
Elle | se |
Nous | nous |
Vous | vous |
Ils | se |
Elles | se |
代名動詞の過去形の作り方
主語 | être動詞 | 本動詞 |
Je | me suis | couché(e) |
Tu | t’es | couché(e) |
Il | s’est | couché |
Elle | s’est | couchée |
Nous | nous sommes | couché(e)s |
Vous | vous êtes | couché(e)(s) |
Ils | se sont | couchés |
Elles | se sont | couchées |
動詞dormirの活用
現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dors | ドーフ |
Tu | dors | ドーフ |
Il | dort | ドーフ |
Elle | dort | ドーフ |
Nous | dormons | ドフモン |
Vous | dormez | ドフメ |
Ils | dorment | ドーフム |
Elles | dorment | ドーフム |
半過去形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormais | ドフメイ |
Tu | dormais | ドフメイ |
Il | dormait | ドフメイ |
Elle | dormait | ドフメイ |
Nous | dormions | ドフミオン |
Vous | dormiez | ドフミエ |
Ils | dormaient | ドフメイ |
Elles | dormaient | ドフメイ |
単純未来形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormirai | ドフミヘイ |
Tu | dormiras | ドフミハ |
Il | dormira | ドフミハ |
Elle | dormira | ドフミハ |
Nous | dormirons | ドフミホン |
Vous | dormirez | ドフミヘ |
Ils | dormiront | ドフミホン |
Elles | dormiront | ドフミホン |
条件法現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dormirais | ドフミヘイ |
Tu | dormirais | ドフミヘイ |
Il | dormirait | ドフミヘイ |
Elle | dormirait | ドフミヘイ |
Nous | dormirions | ドフミヒオン |
Vous | dormiriez | ドフミヒエ |
Ils | dormiraient | ドフミヘイ |
Elles | dormiraient | ドフミヘイ |
接続法現在形
主語 | 活用 | 読み方 |
Je | dorme | ドーフム |
Tu | dormes | ドーフム |
Il | dorme | ドーフム |
Elle | dorme | ドーフム |
Nous | dormions | ドフミオン |
Vous | dormiez | ドフミエ |
Ils | dorment | ドーフム |
Elles | dorment | ドーフム |
複合過去
avoir + dormi ドフミ
まとめ
今回は代名動詞について解説しました。
日本語でもあまり使わない方法なので使い方にあまりピンとこない方もいるかもしれませんが、フランス語ではかなり使うことが多い用法です。
今回は人に対しての例を書きましたが、物が主語の時に「独りでに~する」というときに使うことが多いです。
まずは今回紹介したパターンをしっかり覚え、そこから他の言葉を覚えて行くと理解しやすいかと思います。
それでは(^^)/~~~
今回学んだこと
代名動詞
動詞dormirの活用
レベルアップしました!!
100%
次はついに最高レベルに到達です。
これまで習ってきたことを総動員しないと苦戦するかもしれません。
しかしここまで来られたのだから大丈夫です。
ここを乗り越えれば大学レベルの文法がついに手に入ります!!
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