【フランスの祝日】年間11日ある祝日の由来や内容をそれぞれ詳しく解説!

フランス 花火

こんにちは(^O^)

今回はフランスの祝日について紹介します。

日本では2021年現在年間16日の祝日があります。

この日数は世界でも多い部類に入ります。

一方フランスは年間11日の祝日があります。

特にフランスはキリスト教の暦に関連した祝日が多いです。

どういったものがあるのか見てみましょう。

1月1日:元旦

これは日本と同じで元旦は祝日になります。

日本だと初詣に行ったり、親戚の集まりに行ったり、初売りに行ったり、お家でテレビを見てのんびり過ごしたりといろいろな楽しみ方がありますが、フランスの場合はみんな家にいます。

というのも、フランスの元旦にはお店は開いていないからです。

初売りなんてものはないので当然福袋もありません。

同時に美術館など観光スポットも閉まっていることが多いので年末年始にフランス旅行に行くと元旦にやることがなくて困ってしまいます。

日本だと三が日ということで1月3日までのんびりしたり仕事始めはもう少し後になったりしますが、フランスでは2日から通常通りに戻ります


4月頃:復活祭の翌月曜日

マントン イースター 巨大モニュメント

いわゆるイースター休暇です。

具体的な日付がないのは毎年日にちが変わる移動祝日のためです。

ではどうやって日付を決めているのかというと、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に定められています。

祝日は翌月曜日のため土日月と毎年3連休になるようになっています。

そもそもイースターとはイエスキリストが復活した日を指すことからキリスト教の暦に関係する日になります。

そのためキリスト教徒にとってはクリスマスよりも大事な祝日として扱われ、親戚で集まって子羊を使ったご馳走を振舞うところもあります。

また、エッグハントも見逃せないイベントです。

これは庭にタマゴやウサギなどの形をしたチョコレートを隠し、子供がそれを探すというものです。

イースターが「復活」を記念する日であることから「誕生」を象徴するタマゴや「繁栄」として繫殖力の高いウサギが主に使われ、イースター前になるとパン屋さんやチョコレート屋さんではそれらの形のチョコレートを見かけるようになります。

言い伝えによればキリストが命を落としたとされる金曜日から復活する日曜日までの間教会は鐘を鳴らさず、その間に鐘はローマに旅立ち、鐘の中をタマゴでいっぱいにして帰って来るときにタマゴが庭に落ちるので探しに行くという意味合いがあります。

それぞれの家で行うこともありますし、地域のイベントで開催されることもあります。

私も何度も参加したことがありますが、宝探しゲームをしているようでとても楽しいです。


5月1日:メーデー

フランスに限らず世界中でも指定されている労働者の祝日です。

そのため元旦同様に多くのお店や美術館などが閉まっています。

やむを得ず営業しなければいけない場合は労働者は代休を申請できます。

他の祝日も職場によって出勤したら代休を申請できますが規定に定められているのはこのメーデーだけです。

フランスでは習慣としてスズランを相手に送ります。

これはシャルル9世が5月1日に宮廷の女性全員にスズランを渡したことが始まりで、渡す相手の幸福を祈って渡します。


5月8日:1945年5月8日終戦記念日

パリ 凱旋門

ナチスが降伏したことにより第二次世界大戦が終わった日です。

パリの空港など様々なところでその名が残されているシャルル・ド・ゴール将軍がラジオでフランス全土に終戦を告げました。

第二次世界大戦ではパリを始めリヨンなどの都市でドイツ軍に進行を受けていたため、この日はフランスにとってとても重要な日として今も語り継がれ、毎年大統領がパリの凱旋門下にある慰霊碑を訪れるなど各地で慰霊祭が行われます。


5月中旬の木曜日:昇天祭

オルレアン大聖堂 内部

これは復活を遂げたイエスキリストが再び天に召される日です。

復活した日から40日後に昇天したことからイースター同様に毎年日にちが移動しますが、復活は日曜日と決まっているので毎年木曜日になります。

イースターのような大々的なイベントは行いませんが、教会でミサが開かれます。

フランスでは翌日の金曜日に有休を取って4連休にする人も多く、このような休み方をポン(Pont)と呼ばれています。

ポンとは「橋」という意味で、祝日と週末の間に有休という橋を架けるイメージから来ています。


5月下旬~6月の上旬の月曜日:聖霊降臨祭

昇天祭の10日後に指定されているためこちらも移動祝日です。

昇天祭が木曜日なのでその10日後となると日曜日になりますが、月曜日を振替休日にして3連休にしています。

暦によっては6月になる場合もありますが実は西方教会と東方教会とでは日付が異なることが多いです。



別名ペンテコステと呼ばれるこの日はキリストが昇天する前に「近いうちに精霊が降りてくる」と言葉を残し、昇天から10日後に彼の弟子や母親や兄弟が「最後の晩餐」の場所で集まっていると突然激しい風と共に舌の形をした炎が一人一人の元に現れて実際に精霊が降りてきたとされる日です。

国によっては舌の形の炎をイメージしてバラの花びらを撒いたりしますが、フランスではミサで激しい風をイメージしてトランペットを吹くそうです。


7月14日:革命記念日

リヨン 革命記念日 軍事パレード

フランスの中でもかなり重要な祝日です。

1789年7月14日、絶対王政を終わらせるためにバスチーユ牢獄を襲撃したことによりフランス革命が始まった日が祝日となっています。

いわゆる市民の手によって権利を獲得した革命で、現在のフランスにも通じるところがあります。

有名なところだとパリのシャンゼリゼ通りで行われる軍事パレードですが、フランス各地では花火大会が開催されます。

時期としても夏のバカンスが始まるタイミングで、夜通し飲んだり踊ったりと思い切り楽しみます。

その一方で車の放火件数が最も多いのはこの日のため、治安も悪くなる点には気を付けなければいけません。


8月15日:聖母被昇天祭

ル・ピュイ・オン・ヴレ 岩山の上のマリア像

聖母マリアが天界に召された日とされています。

これまでイエスキリストにまつわる祝日が何日かありましたが、ここでは聖母マリアがピックアップされています。

フランスでは時期として夏休み中ということでこの時期に様々な祭りを行うところが多いです。

パリではセーヌ川のサン・ルイ島とシテ島付近で行列を行ったり、ル・ピュイ・アン・ヴレではマリア祭を、カトリックの総本山であるルルドには多くのキリスト教徒が集まります。


11月1日:諸聖人の日

ディジョン モーゼの井戸

すべての聖人や殉教者を祝福するカトリックのお祭りです。

実はキリスト教では毎日誰かしら聖人や殉教者の日として定められています。

分かりやすい例で言えば、2月14日は聖バレンタインの日です。

このように毎日誰かの人定めてはいますが、この11月1日はすべての聖人と殉教者を対象としているのです。

フランスでは新年度始まって最初のバカンスの時期にあたります。

翌日11月2日は「死者の日」ですが祝日ではないため、1日にお墓参りをする人も多く、日本で言うお盆はこの時期になります。


11月11日:1918年の終戦記念日

こちらは第一次世界大戦の終戦となった日です。

翌1919年にヴェルサイユ条約が結ばれたことにもつながっていきます。

この日は5月8日の第二次世界大戦の終戦記念日のように慰霊祭が開かれます。


12月25日:クリスマス

ナンシー スタニスラス広場 クリスマスツリー

日本でもお馴染みのキリストの誕生を祝う日です。

しかし日本のクリスマスとは様々なところに違いがあります。

その違いはまた改めてコラムで紹介しますが、例としてフランスのクリスマスは恋人と過ごすイメージはなく、親戚が集まるいわば日本のお正月のような側面があります。



12月に入る頃にはいろいろな街でクリスマスマーケットが開催され、中でもストラスブールを始めとしたアルザス地方は有名です。

このクリスマスからフランスでは年末年始の休暇に入り、最初に紹介した元旦を迎えて翌1月2日から通常の生活へと戻っていきます。


まとめ

以上がフランスの11の祝日でした。

その大半がキリスト教に関連した日であったことがよく分かります。

また年によって時期が毎年変わってくるのも特徴と言えます。

イースターや聖霊降臨祭を除いて日本のように土日に祝日があっても月曜日は振替休日ならない点も違いと言えます。

そのためゴールデンウィークのような大型連休はないものの、5月に祝日が集中していることや、祝日と週末の間の平日に有休を取るなど似ているところや違っているところもありました。

観光する際には祝日でお休みになってしまうところも多いので計画の際にちゃんと開いているのかはしっかり確認しておきましょう。

それでは(^^)/~~~

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